フラップとは?
レーシックでは、施術を行う前に、「フラップ」と呼ばれるものを最初に作ります。
フラップとは、いったい何なのでしょうか?
説明します。
フラップとは?
現在のレーシックの手術では、下の動画のように行うのが主流です。
フタのようなものを作って、それをめくってレーザー照射しているのがわかります。
この「フタ」にあたるものがフラップです。
フラップはなぜ必要?
目の表面は、角膜という膜で覆われています。
一枚の膜ではなく、層になっていて、カメラのレンズのような役割をしています。
光を屈折させ、ピントを合わせることで像を結びつけるんですね。
角膜は5つの層から作られています。
外側から、
- 角膜上皮層
- ボーマン膜
- 角膜実質層
- デスメ膜
- 角膜内皮層
となっています。
レーシックは、角膜を削ることで光の屈折を調節し、視力を矯正する施術なのですが、実際に削りたい部分は「角膜実質層」なんです。
角膜実質層を削るには、それよりも外側にある角膜上皮層やボーマン膜をめくらなければなりません。
そこで、角膜上皮層やボーマン膜に、めくりやすいように切り込みを入れ、それをめくった後に角膜実質層を削るわけです。
その際にできる「ふた」のようなものが「フラップ」になります。
削った後は元に戻して、自然に癒着するのを待ちます。
ちなみに、角膜実質層は再生能力がないため一回削ってしまうと元に戻ることはありませんが、角膜上皮層やボーマン膜は再生能力があるので、フラップとして切り込みを入れたとしてもそのうち再生して切り込み跡もなくなります。
なので、レーシック施術後、フラップが再生する前に目をこすってしまったり、水で濡らしたり、眼を酷使してしまうと、フラップがずれて再生してしまいます。
そうすると、思うような見え方にならなくなってしまうので、術後のケアには細心の注意を払い、術後検査もしっかり受けるようにした方がよいでしょう。