レーシック眼科に美容系が多い理由とは?
レーシックを行う眼科に美容系が多いというのはご存知でしょうか?
実は現在、日本で行われているレーシックの7割以上は美容系眼科によるものです。
その背景には医師法が関係していると考えられます。
日本では医師法で、保険診療で行っている医師には広告活動が規制されているんです。
確かに、医療で販促活動をするというのは一見おかしな話ですよね?
保険診療は国民の税金から賄っているので、それを使って販促活動をするのも国民が納得いかないでしょう。
医師法に違反すると保険医の資格が停止されるなどの罰則もあり、病院側から派手な宣伝をすることはありませんでした。
しかし、レーシックが登場したことで、そのような体制が変わってきているようです。
レーシックは自由診療なので、眼科医がいれば元々自由診療で行っていた美容系のクリニックでも行えます。
自由診療といえども医療なので、本来は広告規制対象なのですが、保険に停止の罰則が適用されないこともあり、現状は宣伝活動が活発です。
そして、最近では眼科専門医を雇うことで眼科系に劣らない技術レベルをもち、さらにチェーン展開や割引キャンペーンをすることで、かなり症例数を挙げています。
そうなると、同じ技術を持っているなら安い方に行きますよね?
美容系がさらにサービスを競い合うことで、広告活動を制限されている眼科系は患者が少なくなってきてもおかしくない話です。
さらに、専門系眼科はレーシックだけでなく、保険診療である白内障や緑内障などの眼疾患手術も行うので、レーシックだけで症例数を上げていくのは非常に厳しいと言えます。
機材自体が高く、メンテナンス費もかかるので、眼疾患手術と屈折矯正手術の両方をやっていくのは難しいでしょう。
そのようなことから美容系の眼科が症例数の多くを占めていると言えます。
このようになったのは美容系眼科の経営努力によるものだと思うので、一概に悪い事だとは言えません。
実際、美容系眼科で多くの方がレーシックを行い、視力が矯正されて喜んでいます。
ただ、美容系眼科はレーシックに特化しており、保険診療内の眼疾患手術は行っていません。
もし眼疾患で視力が落ちてきているとしたら、そこでレーシックを行なっても矯正されませんし、美容系眼科では対処できないと思います。
レーシックは、一度角膜を削ったら、二度と元に戻せない重大な手術です。
なので、安くて技術力もある美容系も魅力的ですが、専門系のところも視野に入れておくのは良い事だと思います。