既に白内障手術を受けた方のための視力矯正、Add-on眼内レンズ
今まで白内障手術は、単焦点眼内レンズという眼内レンズを使用していました。
このレンズは、ピント調節機能がないために、合わせられるピントは1ヶ所。
つまり、遠くが良く見えるレンズか、近くが良く見えるレンズか、どちらかを選ぶ必要がありました。
レンズのピントを遠くに合わせた場合、近くの物を見るにはメガネが必要だったのです。
しかし技術の進歩により遠近両用眼内レンズ(多焦点眼内レンズ)が登場して、遠くも近くも見えて、乱視も矯正できるようになりました。
多焦点レンズは現在良好な結果を得ているため、これから白内障手術を受けようと思っている方は、見え方の質を求めるなら多焦点眼内レンズがおすすめ(ただし今のところ保険適用外)です。
しかし、既に単焦点眼内レンズで白内障手術をした方は、眼内レンズを多焦点レンズに交換するには再手術が必要で、眼に負担をかけますし、リスクが大きいわけです。
そのような、白内障手術を既に受けた方のために開発されたのが、ドイツのHumanOptics社が開発したAdd-on眼内レンズです。
Add-Onレンズは眼内レンズの上から二枚重ねで追加挿入する
既に単焦点レンズが眼に入っている方は、白内障手術を受けて数ヵ月するとレンズが水晶体嚢内で癒着するため、簡単に交換することはできません。
Add-Onレンズは、既に眼に入っている眼内レンズを交換するのではなく、そのレンズの上から二枚重ねで追加挿入します。
これによって、従来の単焦点眼内レンズに、多焦点眼内レンズの機能を追加することができるようになりました。
白内障手術後の眼の屈折以上矯正が可能になったというわけです。
眼内レンズの入れ替えが不要ですので、眼への負担が軽くて安全、さらに短時間で治療することができるようになってます。
ドライアイのリスクや、ハログレアが少ない、といった特徴もあります。
また、追加挿入するAdd-Onレンズは、抽出・交換がしやすいというメリットがあります。
見え方が合わない、という場合は、元に戻すことも可能です。
Add-Onレンズはこんな人にオススメ
Add-Onレンズは追加専用のレンズですので、既に眼内レンズを利用している方に限りますが、その中でも以下のような方はオススメです。
- 白内障手術で十分な視力矯正ができなかった方
- 老眼鏡の使用頻度を減らしたい方
- 単焦点眼内レンズを多焦点眼内レンズにしたい方
初めて白内障手術をする方は、最初から単焦点眼内レンズを選ぶと良いのですが、単焦点眼内レンズが保険適用なのに対し、単焦点眼内レンズは現在のところ保険適用外となっています。
(Add-Onレンズも保険適用外)
治療費の関係で不安のある方は、まずは単焦点眼内レンズで手術を行って、後で必要に応じてAdd-Onレンズを追加する、という方法も取れますし、確定申告で医療費控除を受ける、という方法も考えられます。
Add-Onレンズによる治療を行っている 神戸神奈川アイクリニック では無料説明会も行っていますので、詳しくは専門医に相談してみるとよいでしょう。